AIDMA/AISAS — リスナーが「推し」になるまでの5ステップ
この記事では、消費者の購買行動モデルであるAIDMAとAISASについて解説します。AIDMAは1920年代に提唱された古典的なモデルで、「注意」「興味」「欲求」「記憶」「行動」の5段階で構成されます。一方、AISASはインターネット時代に対応したモデルで、「検索」と「共有」が特徴です。ライブ配信者がファンを獲得するためには、特にAISASモデルの理解が重要です。具体的には、ショート動画などで「注意」を引き、「検索」されやすいプロフィールを設計し、配信中に「共有」を促すことで、リスナーがファンへと変わるプロセスを加速させることができます。
リスナーが「推し」になるまでの5ステップ!AIDMA/AISASモデルを徹底解説
この記事では、マーケティングの基本的なフレームワークである「AIDMA(アイドマ)」と「AISAS(アイサス)」について、その意味や歴史から、ライブ配信でファンを獲得するための具体的な応用方法までを解説します。この記事を読めば、リスナーの心理を理解し、あなたの活動を次のステージへ進めるヒントが得られるでしょう。推定読了時間は約5分です。
AIDMAとは? – 消費者の心が動く古典的プロセス
まずは、すべての基本となるAIDMAモデルから見ていきましょう。このモデルを理解することで、なぜ人々が特定の商品やサービスに惹かれるのか、その普遍的な心の動きを知ることができます。
提唱者と歴史的背景
AIDMAは、1920年代にアメリカの広告業界で活躍したサミュエル・ローランド・ホールが、自身の著書『The Advertising Handbook』の中で提唱した、消費者の購買決定プロセスに関する理論です。100年近く前に生まれたモデルですが、その本質は現代のマーケティングにも通じるものがあります。
購買に至る5つのステップ
AIDMAは、消費者が商品を認知してから購入に至るまでの心理的な変化を、5つの段階の頭文字で表しています。
- Attention(注意): テレビCMや雑誌広告などで、商品の存在を初めて知る段階。
- Interest(興味): 「これは自分に関係があるかもしれない」と、商品に対して興味を抱く段階。
- Desire(欲求): 商品の魅力やベネフィットを理解し、「欲しい」「使ってみたい」と強く思うようになる段階。
- Memory(記憶): 「今すぐには買えないけれど、覚えておこう」と、商品を記憶に留める段階。
- Action(行動): 店舗に足を運んだり、オンラインストアで購入したりと、実際に商品を手に入れる行動を起こす段階。
この5つのステップは、人が何かを購入する際の自然な心の流れを示しており、マーケティング活動を行う上で、各段階の消費者にどのようなアプローチをすべきかを考える指針となります。
AISASとは? – ネット時代の新たな購買行動モデル
AIDMAが提唱された時代から時を経て、インターネットとSNSが普及した現代。私たちの情報の受け取り方や購買行動は大きく変化しました。その変化に対応するために生まれたのが「AISAS(アイサス)」モデルです。
「検索」と「共有」が鍵を握る時代へ
AISASは、日本の大手広告代理店である電通が2004年に提唱した、インターネット時代における新たな消費者行動モデルです。AIDMAの「Desire(欲求)」と「Memory(記憶)」が、「Search(検索)」と「Share(共有)」に置き換わっているのが最大の特徴です。
- Attention(注意): Web広告やSNSの投稿、インフルエンサーの紹介などで商品やサービスを知る。
- Interest(興味): 「なんだか面白そう」「もっと知りたい」と興味を持つ。
- Search(検索): GoogleやYahoo!などの検索エンジン、あるいはTwitterやInstagramのハッシュタグで検索し、より詳細な情報や口コミを収集する。
- Action(行動): 情報を吟味した上で、ECサイトでの購入や、ライブ配信の視聴、アカウントのフォローといった行動を起こす。
- Share(共有): 商品の感想や配信のハイライトなどを、SNSやブログで発信・共有する。この「共有」が、また別の誰かの「Attention(注意)」を引くことになります。
AISASモデルの登場により、企業からの一方的な情報発信だけでなく、消費者自身による「検索」と「共有」という能動的なアクションが、購買プロセスにおいて極めて重要な役割を果たすようになりました。
ライブ配信でファンを増やす!AISASモデルの具体的な応用術3選
では、このAISASモデルをライバー活動にどう活かせばよいのでしょうか。今日から実践できる3つの具体的な応用術をご紹介します。
1. 「Attention(注意)」と「Interest(興味)」を最大化する情報発信
まだあなたのことを知らない未来のリスナーに存在を知ってもらうためには、まず「注意」を引き、そして「興味」を持ってもらう必要があります。
実践例:
- 魅力的なサムネイルとタイトル: 配信内容が一目でわかり、思わずクリックしたくなるようなサムネイルとキャッチーなタイトルを作成しましょう。「〇〇を初見プレイ!」「神回確定!」など、期待感を煽る言葉も効果的です。
- ショート動画の活用: TikTokやYouTubeショート、Instagramリールなどに、配信の面白い部分を切り抜いたショート動画を投稿しましょう。短い時間であなたの個性や配信の雰囲気を伝えることができ、新規リスナーの獲得に繋がります。
2. 「Search(検索)」で見つけてもらえる仕組み作り
あなたに興味を持ったリスナーは、次にあなたのことをもっと知ろうと「検索」します。その際に、あなたの情報がすぐに見つかるようにしておくことが重要です。
実践例:
- プロフィールと概要欄の最適化: 各プラットフォームのプロフィールや配信の概要欄に、あなたの活動内容、得意なこと、配信のテーマなどを表すキーワード(例: #ゲーム実況, #雑談配信, #VTuber, #歌ってみた)を具体的に記載しましょう。
- 共通ハッシュタグの運用: あなたの配信やファンアートなどを投稿する際に使う共通のハッシュタグ(例: #〇〇の配信部屋, #〇〇アート)を決め、リスナーに周知しましょう。これにより、関連情報が集約され、コミュニティの一体感も高まります。
3. 「Share(共有)」したくなる体験を提供し、ファンを巻き込む
リスナーによる「共有」は、何よりも強力な宣伝となります。既存のファンが新たなファンを連れてきてくれる好循環を生み出しましょう。
実践例:
- 共有を促す呼びかけ: 配信中に面白いシーンがあったら、「今の部分、面白かったらSNSでシェアしてね!」と積極的に呼びかけてみましょう。リスナーが共有するきっかけになります。
- スクリーンショットタイムの設置: 記念配信や新衣装お披露目などの特別なタイミングで、ポーズを決めてスクリーンショットタイムを設けるのも良いでしょう。綺麗な画像は共有されやすくなります。
- 二次創作ガイドラインの整備: ファンアートや切り抜き動画に関するガイドラインを明示し、ファンが安心して二次創作活動を行える環境を整えましょう。素晴らしい作品は、あなたの魅力を多くの人に伝えてくれます。
まとめ:AISASを理解して、リスナーとの絆を深めよう
この記事の要点をまとめます。
- AIDMAは、1920年代に提唱された消費者の購買心理の古典的モデルです。
- AISASは、インターネットが普及した現代に合わせ、「検索(Search)」と「共有(Share)」のプロセスを加えた新しいモデルです。
- ライブ配信においては、AISASモデルを意識することがファン獲得の鍵となります。
- 「注意を引き、興味を持たせ」「検索で見つけてもらい」「ファンに共有してもらう」という流れを意識して、日々の活動に取り組んでいきましょう。
リスナー一人ひとりの心の動きを想像し、それに寄り添うことが、唯一無二の「推し」になるための第一歩です。
よくある質問(FAQ)
Q1. AIDMAとAISAS、ライバーはどちらを意識すればいいですか?
A1. 現代のライバー活動においては、リスナーが情報収集や交流の手段としてインターネットやSNSを活発に利用するため、AISASモデルを特に意識することをお勧めします。リスナーがどのようにあなたを見つけ、どのように応援の輪を広げていくかを理解する上で、非常に有効なフレームワークです。
Q2. リスナーに「共有」を促すのが苦手です。何かコツはありますか?
A2. 無理に「シェアして!」とお願いする必要はありません。最も大切なのは、リスナーが「この配信は面白い!」「このライバーさんを応援したい!」と心から思えるような、質の高いコンテンツを提供し続けることです。その上で、配信の最後に「今日の感想をハッシュタグ『#〇〇』でツイートしてくれると嬉しいな」と軽く付け加えるだけでも、共有へのハードルはぐっと下がります。